しあわせさがせ?

たらたら日記帳

パンデミックレガシーの薦め(ネタバレほぼ無し)

パンデミックレガシーの話をしよう。
ネタバレ厳禁だけどオススメなボードゲームです。

これから、私がネタバレだと思わない程度の話をしますけど
厳格に情報遮断したい人はこの先を読まないでください。

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チーム「フリーゼ」でした。
先行していた2チームの赤と青に緑で対抗してた(伝われ)









『パンデミック:レガシー』ってどんなゲーム?
http://hobbyjapan.co.jp/game/?p=10139

どんなゲームかは版元の紹介記事を読んでおくれまし。

パンデミックというウィルスの拡散をテーマにした
協力ボードゲームの名作が、キャンペーンモード付いたよ!
みたいなやつです。今更紹介記事を書いてみる。

みんなで共通の危機を協力して乗り越えようという
パンデミック本来の美味しさには変わっておりません。
元のパンデミックが好きな人は遊べる方法を探すべきでしょう。
元ゲーム知らない人は、流石に一回ぐらいやっといたほうが
相性が分かるので、誰か知り合いに遊ばせてもらおう。

キャンペーンモード、言い換えればストーリーモードで
12〜20回程度、同じマップで遊びます。
いや違った、マップにシールを張ったりルールが変わったりするので
同じボードだけど違うマップだったりします。累積するんです。
「ボードにシールを一度貼ったら剥がせない!」
「時にはカードを破いて捨てる!」というのは
ボードゲームに慣れている人ほど新鮮さがある。
たんなる紙の消費じゃなくて、演出の一環にしている稀有な例。

つまり、後戻りは出来ないので
最後までやりきったら基本的にはゲームの再利用できません。
もったいないとは思うし、そりゃ色々と頑張れば再び遊べるかも。
でも、普通は同じゲームを二桁回数も遊んだりはしないので
充分元は取れると保障します。4人で映画10数回みるより遥かに安い。
1ゲーム1時間くらいだとしても最低12時間を2000円で遊べます。
「集まりにくくい社会人が、月に1回集まる口実にする」という
リンク先の表現は本当に良い薦め方だと思います。そういう前提のゲーム。
逆に言えば、同じメンバーで繰り返して遊ぶのが絶対いいので
メンバーが入れ替わるオープンなゲーム会には全く向いておりません。

この10数回を遊んでいくとストーリーが進行します。
これがまぁ結構動くので、ネタバレ厳禁とされています。
流石に今頃(2016/06)になるとたまにネタバレしてる人がいますが、
ゲームを進めていく他の人の楽しさはなるべく奪わないようにしたいし、
そうさせたくなる一面がある。遊んだ人だけの共犯関係とも言えます。
あと、物語を体験する「ナラティブなゲーム」の代表例とされています。
定義論はさておき。いや本当ならちぶのバズワードぶりパナイの。

去年末から今年上旬にかけて日本では流行っていて、
世界(BGG)ではずっとランキング1位独走中です。割と凄い評価です。
https://boardgamegeek.com/browse/boardgame?sort=rank
皆楽しいって言ってるよ!だからやろうね!という日本人向け殺し文句。

沖縄のボードゲームクラスタだと今年の2〜4月に3チーム動いてた。
3月頃は週2で那覇まで出かけて大変だったけど楽しかったなー。
体力がゴリゴリ減ってマジ辛かったけど。

こっからは私見なんですが、
まぁオススメゲームです。基本的に協力ゲームが苦手な私が
楽しいっていいながら最後までやりきれましたから。

たださ、同じゲームを繰り返して遊べる
気の合うメンバーとならどんなゲームでもたぶん楽しいです。
楽しいのはゲームじゃなくてセッションだったんじゃなかろうかと。
賞賛は集まったメンバーへの称号として扱われるべきなのかなーって。

毎回ルールが変わるというのは新鮮さは確かにあるんですが、
次の瞬間から隣の人をグーで殴った人が勝利です、みたいな変化はなく
パンデミックという根幹ルールにプラスαをちょこちょこ足し引きした印象。
最後まで、ああパンデミックだったなぁというルールでした。
物語を大事にするのならばそれはプラス査定のはずなので非難はしてない。

しかしながら、毎回足されていくルールの読み合わせはなかなかしんどい。
確実にルールミスが発生するし、説明書にすらルールミス気にするなとある。
ネタバレ厳禁の関係上、あんまりおおっぴらに進行の質問ができないのは
なにか根っこの設計から間違っていませんですかね…

マジで?!って驚く場面が多々有り、素敵なストーリーテリングでした。
物語の変化とルールの変化が同時にくるので、それはこのゲームだけの体験。
言い換えれば、枝葉なルールの変化程度にしか物語変わらないです。
シーズン1と銘打ってる程度にはちょっと謎を残したまま終わるし…もにゃ。
アメリカ人こういう展開とオチ好きだろうなーという勝手な思いを抱く。
繰り返して言うけど、すごく楽しんだ上でもにゃもにゃ言ってます。

他の方の例えで秀逸だなと思って引用してみるんですが
「GMの要らない、新しいTRPGだ」って感じです。
GMの代わりに指令カードがあるだけで、キャンペーンのある協力ゲーとか
確かにTRPGっぽい感あるなー。なるほど。
他人を謀ったり蹴落としたりするのが本業の私から見れば異端の親戚だ。
どちらかと言うと蹴落とされる側なのはご承知の通りです。
気の合うメンツと世界を救う、いやーそりゃ楽しいですよ。
刻一刻と変わる世界情勢。ミスってたまに地球が滅ぶのもご愛嬌。

というわけで、友人らとTRPGをやってみたいけどGMが居ないって方々に
パンデミックレガシーを特にオススメしてこの記事を終わりたいと思います。
私は未開封のパンレガを1個買っておいたので
物語を忘れたころに別の友人らともう一回やるんだ…

iMacが来た

先日、iMac買いました。今までのやつが壊れかけてて…

それまで使っていたPCは、MacBook Pro でした。ノートPCです。
2010/06/08 に注文履歴が残っていたので比較のためにメモ。

MacBook Pro 15インチ
システム構成
• 2.4GHz Intel Core i5
• 8GB 1066MHz DDR3 SDRAM - 2x4GB
• 320GB Serial ATA Drive @ 5400 rpm
• SuperDrive 8x (DVD±R DL/DVD±RW/CD-RW)
• MacBook Pro 15インチ 高解像度クリアワイドスクリーンディスプレイ(光沢)
• iWork(プリインストール)

2010年でメモリを8GB積んだの、超頑張ってたな私。当時からVM乗せてたし。
HDDは最少の300GBにして、そのうちSSDに換装するつもりでしたけど
そのままずるずる6年も使い続けていた。容量が常に90%超えで辛かったなぁ。
あとPhotoshopとかAdobe系ソフトが根こそぎ動作遅い。
最近は、HDDがガリガリうるさいのと、1時間おきに再起動するという
なんで死なないのか分からないぐらいボロボロでしたので、買い替え時でした。
WWDCまでは流石に持たないと思って決断。6年間もありがとうございました。

MacBook系ではなくiMacにしたのは、8インチタブレットが活躍してて
もはやPCを持ち運ぶのはいいだろって判断です。腰に悪いし。
あと、iMac以外が軒並み新型待ちで、買った直後に型落ちが嫌だったからです。
ここの発売周期表はよく見てます。

Apple Days
http://appledays.santalab.me/

Mac miniで安く済ませる方法もあったけど、iMacを選択。
Retina 27インチってやっぱり綺麗なのでつい。ぐらいの理由です。

スペックメモです。

27インチiMac Retina 5Kディスプレイモデル
システム構成
• 3.2GHzクアッドコアIntel Core i5(Turbo Boost使用時最大3.6GHz)
• 16GB 1,867MHz DDR3 SDRAM(8GB x 2)
• 2TB Fusion Drive
• AMD Radeon R9 M380(2GBビデオメモリ搭載)
• Magic Mouse 2
• FINAL CUT PRO 065-C171 NONE
• LOGIC PRO 065-C172 NONE
• Magic Keyboard(US)+ 製品マニュアル
• アクセサリキット

2016/05/20に届いてたので、二日目ってところです。

やっぱ新品のPCはサクサク動くな。すげーすげー。
作業領域がものすごく広く取れるので、触っててとても楽です。
移行・設定もTime Machine任せだったけど、大きなトラブル無し。
EL Capitan自体が初だったのでそれて少し戸惑うくらいです。

20ウン万円したからなぁ。流石に出費がデカすぎる。
もちろんローン(手数料無料)組みました。24ヶ月頑張る。
この数年で一番高額な買い物。長いとこ大事に使わないとなぁ。
とりあえず拝んどきます。ありがたやありがたや。

まだTwitterぐらいしかやってないけどな!勿体無い!

魔女の一撃

腰がまた痛くなってしまいました。

過去二度くらいヘルニア性の腰痛を抱えていまして
寝ても覚めても痛いよぅってずっと泣いていたんですが、
だいたい似たような痛みがGW中あたりから。ふげぇ

歩くのもヨロヨロで完全におじいちゃんになっています。
整骨院に通ってどうにか矯正し続けているけど、
「これは酷いから毎日来なさい」「背骨が曲がるというより歪んでる」
というありがたいお言葉。つれーマジつれー。
毎日整骨院に通うってわりとお金も時間も馬鹿にならないし…
あそこの先生はゴッドハンド持ちから基本的に進言受け入れますけど。

ぎっくり腰のことをドイツ語では「魔女の一撃」って言うらしいです。
洒落ていてカッコイイなと思っているので積極的に使ってます。
つまりストライクウィッチーズですね(違

というわけで普段から、右腰〜右膝にかけてダメージがあって
数歩歩いた程度で膝がガクガク言い出してしゃがみ込む日々です。
一番困るのが、トイレの時。
男子用小便器で用を足す時、膝をガクガク動かす人になってしまい
「え、この人何をやってるの?」みたいな空気になるのが辛い。

で、腰痛の原因なんですが、GW中からじわじわ痛みだしたので
旅行カバンをぶら下げすぎだと勝手に思っていたんですよ。
ですが、ゴッドハンド先生曰く「違います。ストレス系ですね」

ストレスで腰痛なるんだwwwマジかwww
ストレスで内蔵が弱って、背骨とか体がゆがみだしたのが原因だと。
じゃあGWで受けたストレスってなんだという話だと、
ゲームマーケットに出展したことしか無いんじゃなかろうか。

豆腐メンタルな人が創作ゲームに手を出すと、腰痛で死ぬという例でした。
しばらくこんな感じダナ…

喧嘩読み

マニュアルを書くのは難しい。

ボードゲームのマニュアルを書く機会がたまにあるのですが
すごく難しいです。もうそれなりには慣れてるんですが、
人に渡して遊ばせると、本当に思いもよらない間違いをする。
太字で強調しても読み落とされたりするので、先回りせねば。
デジタルゲームと違って、マニュアルの日本語一つ間違えたら
ゲームが崩壊するとかザラだしな…ああ…

しかも、身内だと既にテストプレイをお願いしまくっているせいで
ルール初見の人にマニュアルをチェックしてもらう機会がもう無い。
誰でもいいわけじゃないしね。ゲームの原風景を想像できる方がいい。
そんな適正がある知人にはテストプレイをお願いした後だったりするし。

で、そういう人はたくさんいるっぽいので
マニュアルの外部チェックを請け負うという方がいます。

喧嘩読み - ガーデンゲームズ ボードゲーム工房
http://gardengames.blog40.fc2.com/blog-entry-252.html

大変お世話になったので紹介を。改めましてありがとうございました。

無料の経緯や理念はリンク先をご覧になって下さい。
以前もお世話になったことがあって、今度の新作が2回目です。
どちらもがっつりチェックをいれてくれて、とても読みやすくなりました。
正直もう直す所が見つからないにょろ…って状態だったので助かった。

どんなチェックをいれてくれてるかは、紹介してるサイトがあります。

喧嘩読みサービスについて - ハッピーゲームズBLOG
http://keikoku.blog.so-net.ne.jp/2014-10-17

だいたいこんな感じでした。
外部レビュー、ほんとありがてぇ…おかげで凄く良くなりました。

なお、マニュアルの入稿ははるか数週前に済んでいますので、
封入されているマニュアルは、喧嘩読み以前です。
ルールは間違っちゃいないけど、比べたら読みにくいです。
ゲムマ会場で新版マニュアルを一緒に配布します。ごめんなさい。

で、マニュアルを含めた新作のゲーム紹介はこちらです(宣伝)

UZUMAKU CAMPAIGN
http://alhara-systems.hatenablog.com/entry/about-uzumaku

マニュアルの出来が悪いことを、ゲームの出来が悪いとイコールされると
本当に死に切れないので、浮かぶ瀬があればいいなぁと。
喧嘩読みで受けた恩義はどこかで返さにゃなにゃー。
情けは人の為ならず…

追記なんですが、自分でレビューする時は下記がとっても参考に。
ルールライティング時のチェック項目 » The Game Gallery

プロ内対抗、第五回デレマス総選挙順位予想イベ

アイドルマスターシンデレラガールズでは
年に一回、アイドルに投票して人気を問う総選挙イベントがあります。

純粋な人気投票かと言えば単純にそれだけではなくて、
上位入賞者には声優がキャスティングされたり
その他の活躍の場が与えられたりするので悲喜こもごも。
その時の流行、ガチャ、イベントなどを加味した総合イベントであります。

ネットで順位予測している方々がいて、ああこれ楽しそうだと。

第5回シンデレラガールズ総選挙ドラフト生放送をするぞ!! なこと
http://ch.nicovideo.jp/aiueo/blomaga/ar1003350
第5回シンデレラガール総選挙ドラフト生放送をまとめたこと
http://ch.nicovideo.jp/aiueo/blomaga/ar1006346

いいね!楽しそう。
なので、身内でもやってみることにしました。ライラさんもー。
勢いで募集してみたところ、私が社長(ギルドマスター)の
北谷ルートビアプロ8名とゲスト1名(全員沖縄P)が参加してくれました。

ルールは基本的にパクリです。
・各プロデューサーはアイドルを一斉に1名ずつ獲得。重複禁止。
・第五回総選挙の順位ごとに、1位50pt、2位49pt、…50位1pt獲得。
・ボイス実装、各属性3位以内にはボーナス5pt
・前回や今回中間で入賞実績が無かったアイドルにもボーナス5pt
・51位以下のアイドルはマイナス5ptのペナルティ
これで総合得点を競います。

ネタ元に準ずるならばニコ生などでリアルタイム予想すべきですが、
流石に時間調整がなかなか難しいだろうという判断から
ドラフトとは名ばかりの、一斉入札を繰り返す方式にしました。

1,2巡目は被ったらポイントを消費して優先権獲得。以降繰り上がり。
3巡目以降は被ったら抽選、以降再指名です。
これを最低5巡やったのち、指名終了か続行を選びます。
細かいルールは以下なんですが、途中で変わっていったので参考程度に。
https://tyatan-rootbeer.doorkeeper.jp/events/43569

で、みんなで「上位入賞しそうなアイドルをせーので指名」ごっこです。
いやー超楽しかった。

では指名結果をご覧下さい。

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数字やアルファベットは調整結果ですので読み飛ばして可です。

RXさんの場合、
被るのが嫌で卯月・楓は避けて未央取りに行ったんですが、よしのんへ。
で、今回総選挙の台風の目となるしゅがはさん撮れてガッツポーズ。
あとは過去の実績を踏まえつつ、PaP視点で人気そうなアイドルを確保。
ラストでなつきち競り負けてライラさんに賭けざるを得ませんでしが、
被りを嫌ったチョイスとしてはかなりいい感じじゃないでしょうか。

同じ条件で指名しているはずだけど、性格出ていていいなこの表。
久しぶりにLINEのグループチャットのログが流れまくっていたですねー。
楽しいので他の人もやってみると良いと思うですねー。

あと、願わくば南条光とライラさんに清き一票をお願いしますねー。

後日追記:結果出ました。
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nryさんトップです。おめでとうございました!
私もいいとこ言ってた気がするけど、やっぱCool系外したのは失敗か…

UZUMAKU CAMPAIGNが出来るまで(その3)

渦巻くキャンペーンの制作話の続きです。

UZUMAKU CAMPAIGNが出来るまで(その2)
http://nakarx.hatenablog.com/entry/2016/04/23/170638

メカニクスの話に埋没しそうなので、別の話を。これで終わり。

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テスト版の写真ですので、実際はもうちょっと違ったりします。

テストプレイしていると、
60分超えだったり15分で終わったり想定と違うなーとか思いながら
友人知人を巻き込んで遊んでもらいました。
いつだって、未完成のよく分からないゲームを遊んでもらうのは怖い。
いや本人は面白いと思って作っているんですが、なにせ未完成。
社会人だと集まるだけでも一苦労のはずなのに、時間割いて頂き嬉しい。
特にサイコロ堂の常連さん方、本当にありがとうございました。

なので、意識は少しでも快適に遊んでもらう方向へ向きます。

ゲームの好みとしては、テキストがあるやつが苦手です。
特殊能力をテキスト表記するほど複雑なことは、覚えきれない。
特に手札等の秘匿情報でテキストがあったりすると
インストの時にものすごい四苦八苦する。疲れる苦い思い出が。

ですので、ほとんど文字を削りました。地名は流石に残したが。
アイコン表記にはするけど文字に起こしても大した量じゃない。
実際、説明書は準備で1ページ、ゲーム本体で1ページ、
合計2ページなのでA4用紙1枚裏表に収まっています。短い!
変なメカニクス突っ込んでいるので慣れは必要だけれど、
ルール全体量の短さは正義だと思うのです。
言うてドミニオンは好きだったりするので、まぁ指標の一つ。

カードプールも説明しやすいよう短く揃えました。
2種類のリソースが合計5つ必要です、それが5枚ずつあります。
どれもこれも、インストする機会が割りと多い私が
説明していてダレていくゲームへのカウンターをうち放ちたく。
もちろん底が浅くならないよう最新の注意は払いましたので、
30分以内で、濃いやりとりがするゲームが出来たと思います。

こうなるとコンポーネントを弄りたくなる。
格安なお風呂場のモザイクタイルを流用する予定でしたが、
木コマと木のポーンに。箱はもちろんアルハラサイズ。
チップは、数字の書いてないポーカーチップを探してきた。
原価率が8割超え…まぁ再版をする機会があれば量産効果で…
しくしく。

フレーバーの話。
陰陽師なんですが、イラスト担当から待ったがかかって
当時はあんまり理由にピンと来ないまま言われるがままにしたが
なるほど大統領選挙、楽しいじゃないですか。
ちょうどアメリカやフィリピン、ペルーで大統領選してて
臨場感あふれる感じがとてもいい。調べやすいし。

なので、遁甲盤とか吉方位とかどーんって捨てました。
陰陽師は下調べに一ヶ月以上かけていたんですが、
イラストはイラスト担当が書きやすいものが良いです。
半ベソかきながら、選挙人ってどういう仕組だろうと
ふんがふんが下調べやり直しを始めたのが、2月上旬。
あの、早い印刷所だともう締め切り終わってるんですが…

痩せました。

本当にきついのは、イラスト担当とカードデザイン担当ですが。
今回はサークル初の試みとして、サークル員3名で分担したのです。
・イラスト:Heinekenbass
・カードデザイン:AKR
・ルールデザイン、その他雑用:RX
イラストとカードデザインを分けました。基本的に別の作業ですし。
それぞれの持ち味を活かしてあーだこーだという思想。

PC環境も違うし、そもそも面と向かって作業しないから
時間がない時のどんでん返しに皆泣いた。私も泣いた。
まぁそもそもアルハラさんは全員集合したことが1回しかなく
DropboxとSkypeが生命線だったりする問題サークルですし。
沖縄と仙台と神奈川って離れすぎてやしませんかね…
なので、忙しい時は他所様より修羅場になりやすいのです。

でもまぁ、だいぶ粘って、色々と迷惑をかけて、完成です。
カードの入稿データでOKが出た時、へなへなになりました。

そこで油断して、締め切りが少し遅かったマニュアルが
分かりにくい表現がかなり残ってしまっているのが正直な所。
マニュアルは折り加工・箱詰め封入・シュリンクまで
まとめて依頼しているので、ギリギリの差し替えが出来ないのです。
これらを自分でやると、沖縄と東京の送料と配送時間で死ぬので
外注が紛れがないし結局安くなったりする。こういうとき弱いけど。
…たぶん、自宅で新しい説明書を印刷してゲムマで配布します。
封入版でも遊べるけど、読みにくいはずなので差し替えて下さい。
ウェブでは既に差し替え済みなのでそれで勘弁して頂けませんでしょうか。
ルールライティングは毎回本当に迷惑かけて申し訳ありません。

今回はルールの全てをRXが決めることができましたので
(今までは諸事情で決定権の無いルールが割りとあった)、
私、とっても満足のいくゲームが作れたと思います。やりきったぜ。

売れたり受け入れられたらなお嬉しいけど、既に楽しい気分に。
私の思索やら好みといった内面性とちゃんと対応しているので、
同人ゲームとは自分のやりたいものの表現だということを実感してます。
まぁ、初心者向けでは全く無いですね。あっはっは。
10人いたら7,8名ぐらいクソゲー言うかもだけど、2,3名には刺さる。
なにせ自分の楽しいが詰まっているから何を言われてもブレないです。
理屈もバッチリだ。あとは赤字がでなけりゃ最高(注:難しい)。

alhara-systems.hatenablog.com

いやー、そんな感じで。メカニクスの話を封じると書き終わりが早いな。
それではゲムマよろしくお願いします。

UZUMAKU CAMPAIGNが出来るまで(その2)

渦巻くキャンペーンの制作話の続きです。

UZUMAKU CAMPAIGNが出来るまで(その1)
http://nakarx.hatenablog.com/entry/2016/04/22/233706

ルールとか予約とかは上記からご覧ください。

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さて、前回までのゲームの骨格は出来ました。
あとは実際に遊んでプレイ感覚を探っていく段階です。
ここらへんから、テーマとメカニクスが相互作用を始めます。

テーマは、最初期は「ブログから収益を上げるゲーム」でした。
お店系なら良かったんですが客の奪い合いがしたかったのと、
ネガキャン・ステマといったワードがどうしても入れたくて。
が、どうにもカードの絵面が思い浮かばずボツに。
ここでネガキャンって単語が出ていたのが大きかったです。

もう一つの事情として、手元に10mm四方の色つきタイルが
赤・青・白・黒だけ大量に余っていて、こいつを有効活用したいなと。
前作を作った時に大量購入した余りです。やったー材料費浮くよー。
だが、その後タイルじゃなくて木製コマにしたくなり計画破綻。
上記4色なのは、色弱の方にも区別しやすい組み合わせだからです。
私の好きな色が緑なのに入っていないのは、赤があるせい。

というわけで、赤・青・白・黒の4色で絵面が想像しやすいモノ…
出てきたのが四聖獣でした。朱雀・青龍・白虎・玄武で4色対応。
おお、モンスターを召喚するなら書きやすそうだな。これだ!
そこから五行説や陰陽道を散々調べてゲームに当て込める。
色付きの護符を集めると四聖獣召喚。黄色で麒麟を加えたり。
木火土金水は、それぞれ守護星/惑星かな。木星から青龍を召喚。
陰陽だと日月が入るので7星。ロンデルの数には調度良い数字。
あとから天王・海王・冥王が追加発見される可変ロンデルの道もある。
円状になるなら、遁甲盤が中央にあるとカッコイイな。
逆に四大元素みたいな西洋思想は合わぬ。四柱推命やら方位学が良い。
四聖獣に東西南北が対応するので、鬼門や吉方位が当て込みやすい。
あ、ちらし寿司の具材って四聖獣+麒麟に対応していて、
全て合わせて宇宙を表現しているのか。食べ物はいいね是非入れたい。
というわけでしばらく五行陰陽説にとりつかれていました。
まぁ後から捨てる羽目になるんですが。

このテーマを受けて、ループ状になったマップを巡り、
距離を護符に変えて、四聖獣を召喚するゲームになりました。

4種のリソースを元手にカードを得る方法をまず考える。
召喚を簡単にするため、宝石の煌めき式セットコレクションを流用。
元より30分級の本格派ゲームが好きだったので
宝石の煌めきが常に基準にありました。あの簡単さを目指そう。
護符を特定数集めると召喚条件が整います。単純な先取りですが
タイムトラックがあるので手番順で駆け引きが生まれて良し。
一時、取得カードからも資源がでる拡大再生産要素もあったけど、
これは勝ってる人が勝つ仕組みだからしばらく後に却下しました。

このままだと目の前のカードを効率よく取った人が勝ちなので、
長期投資とのジレンマも打ち込まないとジレンマの深みが出ない。
そこは変動相場制かな。召喚コストをゲーム進行に連動させよう。
遁甲盤で今後安くなる資源を指示して計画性を持たせてみたり。

しかし逆転要素が無い。この段階のテストプレイは
「その場の最大効率で動いた頭のいい人が勝つ」ゲームでした。
それはそれでいいんだが、テストの点を向上させることより
相手に勝つことを優先させるのが個人的なゲームの好みです。
人の動きを見ないでも勝ちそうなゲームは自作ではしたくないなぁ。
なので、変動する召喚コストを人の手でいじれるようにしました。
要は勝ってる奴の足は負けてる奴らで引っ張ってくださいね、です。
レートを弄ると自分以外の他の人も得をするジレンマも含められた。

いや、足りんな。というか人を殴れないなんて寂しすぎる。
もう完全に個人の趣味なんですが、直接人を殴るアクション入れました。
ここでネガティブキャンペーンって入れたかったワード使えた!
キングメーカー問題は誤魔化すゲーム設計がトレンドなんですが、
「てめぇぶん殴ってやる。おめぇは仕事しろゴルァ」を肯定してみる。
これ大好きなんだけど、システム古臭いし好みが超分かれる…
いやまぁ同人ですしマス戦略より己の煌めきを貫こう。殴る感触大事。
ワーカープレイスメントでの先取りしておいてあげくに
私は妨害してないよアピールのほうが性格悪いすらある(言い過ぎ)

なので、レートを恣意的に弄った上に、プレイヤーに妨害出すという
ケンカ上等バトルマニアデザイン。絶対初心者向きじゃねぇ…
この方向、グダグダ殴りあってゲームが収束しないやつが多いんですが
妨害されてもパラメーターを減らさず機会損失のやりとりに収めたので、
ゲームの進行自体は戻ったりしません。時間がたつほど収束します。
殴り合いをやり過ぎてると第三者がしれっと勝ちます。これぞマルチ。
出た釘は皆で叩いで勝手にバランスを取れ。プレイヤーを信じてお任せ。
まぁ、そもそもロンデルのおかげで連続で殴るアクション選べないけど。

あと、妨害は最初は辛いし避けづらいと思うはずなんですが、
印象よりダメージは無いはず。デカい猫騙しの打ち合いなとこある。
妨害くらいっぱなしの人が負けるかといえばそうでもないにゃ。
あと、妨害ルールナシでも機能する調整頑張ったんだけど
そっちはオプションで、通常は妨害アリにしたから無駄だったかも。

逆転要素で検討にあがったのが負のフィードバック。
ドミニオンで勝利点カード買いすぎると足が鈍くなるあれです。
あれで勝ってる人ほどマイナス補正が入るので僅差にしやすいし、
強さと勝利点変換の2択ジレンマが好きなので入れたかったけど、
もう一つの逆転要素、相場システムと食合せが悪くて諦めました。
システムがゲーム進行状況によって与えるプラスマイナス作用は
固定値だから意味があって、恣意的に価値が変わると無効化しやすい。
相場によるインフレ一本に絞ったほうがゴチャつかずにいいかなぁ。

相場システムの話を続けると、一つ発明っぽいことがあったです。
ゲーム終了時に残った枚数で獲得資産のレートが上がるってやつ。
浮動票システムって名前で実装されていますが、あれお気に入りです。
ゲームの終了条件が、4種のカードのうち1つの枯渇なので
人気が低い残り3種のレートが終了時にプラス補正されるわけです。
つまり、レアなカードほど高い。これって相場っぽい動きだ。
本来はカードが獲得される度にレート表いじっていたんですが、
手番にやることが増えて動かし忘れ多発。これじゃいかんと思いコレに。
やったー、手番ごとの相場変動を自動化できたよー。
なので、誰がどの種類のカードを狙っているのか知っていないと
獲得枚数で勝てても価値比較で負けることすらある。相場は水物…

ここらへんで答えを出さないと行けない案件がありました。
プレイヤーごとの秘匿情報です。どの程度設けるべきか…
全部点数が公開だとまた計算力がモノを言ってしまうので、
組み合わせ計算のどこかで予測不能地点が無いと重くなる。
あと、現在のトップが分かっていてそれが絶望的な点差だと
どうしても消化試合感が出てしまうので、最後まで善戦させるには
最終点差を計算しずらくするか、現在の点数を隠すのどちらかです。
コンコルディアなんかは前者なんですが見通し悪すぎてあかんので、
点数を隠すか。ただ、隠しすぎるとトップ目が分からないから、
さっき導入したトップを叩く方式と食合せが超悪い。困った。

なので解決策は「微妙に推測できる程度の秘匿」という力技に。
辿り着いたのが、裏面のカード1枚を配ってゲーム終了時に公開。
これは全4枚で簡単な構成なので、レートや動きで予測可能です。
といっても確定は出せず、ほぼ○○っぽいけどブラフかも…
というような心理戦をも楽しむことが出来ました。
気にしないことも可能だけど、分かる人にはカードが透ける!
これ以上裏が多いと読めないので、ここはさじ加減の勝負でした。
ただしこれでもトップが誰だか確定は出来ないので、
「俺がトップじゃないのになんで殴るんだよ」問題は少し残る。
たぶん1位だけ狙うマリオカートのトゲ甲羅以外の妨害は全て、
デザイン的にスマートではないんだけど、揉めるのも面白いよ(ぉ

あとは、ロンデルでの懸案だった他コマとの絡み。
これは普通にコマが重なったら資源に移動がある、ぐらいで解決。
ただし量が減るような現象はゲームを収束させたいから却下で、
本人には影響ないけど行動次第で他人だけが得をする状況が良い。
そのあたりから、コマを踏んだら相手にボーナス、となる。
タイムトラックによる手番順先行もあるのでもう充分な絡みが。
というかこれ以上いじるとテンポ落とすから加減した。いい感じ。
あと、タイムトラックの性質上、沢山動いたプレイヤーが暇という
独特の問題があって最初は自己責任じゃんって済ませてました。
が、踏んでくれると資源を選ぶ余地があるという要素にしたので
思ったよりも割り込みが発生して感覚としては待ちは少ないはず。

タイムトラックで移動数がそのまま価値に置き換わる場合、
進む距離の質が常に同等になってしまう問題がありました。
7マス進んで資源+7貰うのと、1マス資源+1を7回行うの、同じです。
なので好きな資源を細かく刻んで取ればいいってなるので
大量に進んでも目立った効果はありません。普通は強くなる調整のはず。
いやでも、ここでさっきのコマ踏みが生きました。
踏まれると好きな資源を貰える、というのがデカ目のボーナスなので
何も考えずに踏んでいると、踏まれた人が結局勝ちます。
このゲームってロンデル数以上の資源はそれでしか取れないので、
勝つためには他の人に踏んでもらう位置取り、が超重要です。
タイムトラックのおかげで近くに他プレイヤーがいるので、
細かく刻んで進む→他プレイヤーが踏まれて得をする、です。
なので大きいアクションを強くではなく、小さいのを弱くしました。
もちろん空いているマスで刻めばその心配は無いんですが、
踏んでもらうためには大きく進むしかありません。
ただし、ときには相手を踏まねば取れないカードがあります。
メカニクスの組み合わせによる妙がうまくハマりました。

入れてくて断念したのが1つあって、ロンデルのマス数が可変なやつ。
マスの組み合わせはゲームごとに可変なんだけど、総数を変えたかった。
ゲーム中にロンデルのマスが増えたら、計算が狂って面白そう。
しかも今回のゲームだと移動距離がそのまま価値になるので、
回転が長くなり資源量のインフレーションが発生するのです。
でもさ、マスとなるカードをゲーム途中にこそこそ増やすのって
ちょっと見た目が悪くなりがちなので、外してしまいました。
増えるタイミングも難しいな。このゲームラウンドの概念がないから
スムーズにいれこむ方法ちょっと考えつかなかった。好きだけど。

こういう感じで計算づくだよーみたいな説明はするするできるけど
特にこの記事その2は、テストプレイしながら必死でたどり着いた話。
システムの骨格は信用していたけど、動かさないと詳細が分からないなぁ。
その都度試しに入れてみて、テストプレイヤーをがっかりさせてばかり。
本当に申し訳ない…

メカニクスの話に寄ってしまいましたが、
ゲームの肉付けはこのへんで。あとはフレーバーとイラストの話へ。
たぶん続く。

追記:続いた。
nakarx.hatenablog.com