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しあわせさがせ?

たらたら日記帳

UZUMAKU CAMPAIGNが出来るまで(その2)

渦巻くキャンペーンの制作話の続きです。

UZUMAKU CAMPAIGNが出来るまで(その1)
http://nakarx.hatenablog.com/entry/2016/04/22/233706

ルールとか予約とかは上記からご覧ください。

f:id:nakarx:20160407222949j:plain

さて、前回までのゲームの骨格は出来ました。
あとは実際に遊んでプレイ感覚を探っていく段階です。
ここらへんから、テーマとメカニクスが相互作用を始めます。

テーマは、最初期は「ブログから収益を上げるゲーム」でした。
お店系なら良かったんですが客の奪い合いがしたかったのと、
ネガキャン・ステマといったワードがどうしても入れたくて。
が、どうにもカードの絵面が思い浮かばずボツに。
ここでネガキャンって単語が出ていたのが大きかったです。

もう一つの事情として、手元に10mm四方の色つきタイルが
赤・青・白・黒だけ大量に余っていて、こいつを有効活用したいなと。
前作を作った時に大量購入した余りです。やったー材料費浮くよー。
だが、その後タイルじゃなくて木製コマにしたくなり計画破綻。
上記4色なのは、色弱の方にも区別しやすい組み合わせだからです。
私の好きな色が緑なのに入っていないのは、赤があるせい。

というわけで、赤・青・白・黒の4色で絵面が想像しやすいモノ…
出てきたのが四聖獣でした。朱雀・青龍・白虎・玄武で4色対応。
おお、モンスターを召喚するなら書きやすそうだな。これだ!
そこから五行説や陰陽道を散々調べてゲームに当て込める。
色付きの護符を集めると四聖獣召喚。黄色で麒麟を加えたり。
木火土金水は、それぞれ守護星/惑星かな。木星から青龍を召喚。
陰陽だと日月が入るので7星。ロンデルの数には調度良い数字。
あとから天王・海王・冥王が追加発見される可変ロンデルの道もある。
円状になるなら、遁甲盤が中央にあるとカッコイイな。
逆に四大元素みたいな西洋思想は合わぬ。四柱推命やら方位学が良い。
四聖獣に東西南北が対応するので、鬼門や吉方位が当て込みやすい。
あ、ちらし寿司の具材って四聖獣+麒麟に対応していて、
全て合わせて宇宙を表現しているのか。食べ物はいいね是非入れたい。
というわけでしばらく五行陰陽説にとりつかれていました。
まぁ後から捨てる羽目になるんですが。

このテーマを受けて、ループ状になったマップを巡り、
距離を護符に変えて、四聖獣を召喚するゲームになりました。

4種のリソースを元手にカードを得る方法をまず考える。
召喚を簡単にするため、宝石の煌めき式セットコレクションを流用。
元より30分級の本格派ゲームが好きだったので
宝石の煌めきが常に基準にありました。あの簡単さを目指そう。
護符を特定数集めると召喚条件が整います。単純な先取りですが
タイムトラックがあるので手番順で駆け引きが生まれて良し。
一時、取得カードからも資源がでる拡大再生産要素もあったけど、
これは勝ってる人が勝つ仕組みだからしばらく後に却下しました。

このままだと目の前のカードを効率よく取った人が勝ちなので、
長期投資とのジレンマも打ち込まないとジレンマの深みが出ない。
そこは変動相場制かな。召喚コストをゲーム進行に連動させよう。
遁甲盤で今後安くなる資源を指示して計画性を持たせてみたり。

しかし逆転要素が無い。この段階のテストプレイは
「その場の最大効率で動いた頭のいい人が勝つ」ゲームでした。
それはそれでいいんだが、テストの点を向上させることより
相手に勝つことを優先させるのが個人的なゲームの好みです。
人の動きを見ないでも勝ちそうなゲームは自作ではしたくないなぁ。
なので、変動する召喚コストを人の手でいじれるようにしました。
要は勝ってる奴の足は負けてる奴らで引っ張ってくださいね、です。
レートを弄ると自分以外の他の人も得をするジレンマも含められた。

いや、足りんな。というか人を殴れないなんて寂しすぎる。
もう完全に個人の趣味なんですが、直接人を殴るアクション入れました。
ここでネガティブキャンペーンって入れたかったワード使えた!
キングメーカー問題は誤魔化すゲーム設計がトレンドなんですが、
「てめぇぶん殴ってやる。おめぇは仕事しろゴルァ」を肯定してみる。
これ大好きなんだけど、システム古臭いし好みが超分かれる…
いやまぁ同人ですしマス戦略より己の煌めきを貫こう。殴る感触大事。
ワーカープレイスメントでの先取りしておいてあげくに
私は妨害してないよアピールのほうが性格悪いすらある(言い過ぎ)

なので、レートを恣意的に弄った上に、プレイヤーに妨害出すという
ケンカ上等バトルマニアデザイン。絶対初心者向きじゃねぇ…
この方向、グダグダ殴りあってゲームが収束しないやつが多いんですが
妨害されてもパラメーターを減らさず機会損失のやりとりに収めたので、
ゲームの進行自体は戻ったりしません。時間がたつほど収束します。
殴り合いをやり過ぎてると第三者がしれっと勝ちます。これぞマルチ。
出た釘は皆で叩いで勝手にバランスを取れ。プレイヤーを信じてお任せ。
まぁ、そもそもロンデルのおかげで連続で殴るアクション選べないけど。

あと、妨害は最初は辛いし避けづらいと思うはずなんですが、
印象よりダメージは無いはず。デカい猫騙しの打ち合いなとこある。
妨害くらいっぱなしの人が負けるかといえばそうでもないにゃ。
あと、妨害ルールナシでも機能する調整頑張ったんだけど
そっちはオプションで、通常は妨害アリにしたから無駄だったかも。

逆転要素で検討にあがったのが負のフィードバック。
ドミニオンで勝利点カード買いすぎると足が鈍くなるあれです。
あれで勝ってる人ほどマイナス補正が入るので僅差にしやすいし、
強さと勝利点変換の2択ジレンマが好きなので入れたかったけど、
もう一つの逆転要素、相場システムと食合せが悪くて諦めました。
システムがゲーム進行状況によって与えるプラスマイナス作用は
固定値だから意味があって、恣意的に価値が変わると無効化しやすい。
相場によるインフレ一本に絞ったほうがゴチャつかずにいいかなぁ。

相場システムの話を続けると、一つ発明っぽいことがあったです。
ゲーム終了時に残った枚数で獲得資産のレートが上がるってやつ。
浮動票システムって名前で実装されていますが、あれお気に入りです。
ゲームの終了条件が、4種のカードのうち1つの枯渇なので
人気が低い残り3種のレートが終了時にプラス補正されるわけです。
つまり、レアなカードほど高い。これって相場っぽい動きだ。
本来はカードが獲得される度にレート表いじっていたんですが、
手番にやることが増えて動かし忘れ多発。これじゃいかんと思いコレに。
やったー、手番ごとの相場変動を自動化できたよー。
なので、誰がどの種類のカードを狙っているのか知っていないと
獲得枚数で勝てても価値比較で負けることすらある。相場は水物…

ここらへんで答えを出さないと行けない案件がありました。
プレイヤーごとの秘匿情報です。どの程度設けるべきか…
全部点数が公開だとまた計算力がモノを言ってしまうので、
組み合わせ計算のどこかで予測不能地点が無いと重くなる。
あと、現在のトップが分かっていてそれが絶望的な点差だと
どうしても消化試合感が出てしまうので、最後まで善戦させるには
最終点差を計算しずらくするか、現在の点数を隠すのどちらかです。
コンコルディアなんかは前者なんですが見通し悪すぎてあかんので、
点数を隠すか。ただ、隠しすぎるとトップ目が分からないから、
さっき導入したトップを叩く方式と食合せが超悪い。困った。

なので解決策は「微妙に推測できる程度の秘匿」という力技に。
辿り着いたのが、裏面のカード1枚を配ってゲーム終了時に公開。
これは全4枚で簡単な構成なので、レートや動きで予測可能です。
といっても確定は出せず、ほぼ○○っぽいけどブラフかも…
というような心理戦をも楽しむことが出来ました。
気にしないことも可能だけど、分かる人にはカードが透ける!
これ以上裏が多いと読めないので、ここはさじ加減の勝負でした。
ただしこれでもトップが誰だか確定は出来ないので、
「俺がトップじゃないのになんで殴るんだよ」問題は少し残る。
たぶん1位だけ狙うマリオカートのトゲ甲羅以外の妨害は全て、
デザイン的にスマートではないんだけど、揉めるのも面白いよ(ぉ

あとは、ロンデルでの懸案だった他コマとの絡み。
これは普通にコマが重なったら資源に移動がある、ぐらいで解決。
ただし量が減るような現象はゲームを収束させたいから却下で、
本人には影響ないけど行動次第で他人だけが得をする状況が良い。
そのあたりから、コマを踏んだら相手にボーナス、となる。
タイムトラックによる手番順先行もあるのでもう充分な絡みが。
というかこれ以上いじるとテンポ落とすから加減した。いい感じ。
あと、タイムトラックの性質上、沢山動いたプレイヤーが暇という
独特の問題があって最初は自己責任じゃんって済ませてました。
が、踏んでくれると資源を選ぶ余地があるという要素にしたので
思ったよりも割り込みが発生して感覚としては待ちは少ないはず。

タイムトラックで移動数がそのまま価値に置き換わる場合、
進む距離の質が常に同等になってしまう問題がありました。
7マス進んで資源+7貰うのと、1マス資源+1を7回行うの、同じです。
なので好きな資源を細かく刻んで取ればいいってなるので
大量に進んでも目立った効果はありません。普通は強くなる調整のはず。
いやでも、ここでさっきのコマ踏みが生きました。
踏まれると好きな資源を貰える、というのがデカ目のボーナスなので
何も考えずに踏んでいると、踏まれた人が結局勝ちます。
このゲームってロンデル数以上の資源はそれでしか取れないので、
勝つためには他の人に踏んでもらう位置取り、が超重要です。
タイムトラックのおかげで近くに他プレイヤーがいるので、
細かく刻んで進む→他プレイヤーが踏まれて得をする、です。
なので大きいアクションを強くではなく、小さいのを弱くしました。
もちろん空いているマスで刻めばその心配は無いんですが、
踏んでもらうためには大きく進むしかありません。
ただし、ときには相手を踏まねば取れないカードがあります。
メカニクスの組み合わせによる妙がうまくハマりました。

入れてくて断念したのが1つあって、ロンデルのマス数が可変なやつ。
マスの組み合わせはゲームごとに可変なんだけど、総数を変えたかった。
ゲーム中にロンデルのマスが増えたら、計算が狂って面白そう。
しかも今回のゲームだと移動距離がそのまま価値になるので、
回転が長くなり資源量のインフレーションが発生するのです。
でもさ、マスとなるカードをゲーム途中にこそこそ増やすのって
ちょっと見た目が悪くなりがちなので、外してしまいました。
増えるタイミングも難しいな。このゲームラウンドの概念がないから
スムーズにいれこむ方法ちょっと考えつかなかった。好きだけど。

こういう感じで計算づくだよーみたいな説明はするするできるけど
特にこの記事その2は、テストプレイしながら必死でたどり着いた話。
システムの骨格は信用していたけど、動かさないと詳細が分からないなぁ。
その都度試しに入れてみて、テストプレイヤーをがっかりさせてばかり。
本当に申し訳ない…

メカニクスの話に寄ってしまいましたが、
ゲームの肉付けはこのへんで。あとはフレーバーとイラストの話へ。
たぶん続く。

追記:続いた。
nakarx.hatenablog.com