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しあわせさがせ?

たらたら日記帳

UZUMAKU CAMPAIGNが出来るまで(その1)

diary

宣伝とかデザイナーズノート的なお話。その1。

UZUMAKU CAMPAIGN
3~4名、20~30分、10歳以上
http://alhara-systems.hatenablog.com/entry/about-uzumaku

新作、渦巻くキャンペーンと読みます。またカードゲーム作りました。
大統領を目指して、陰謀渦巻く各地をぐるぐる巡るゲームです。
個人的には会心の出来だと思っております。ただし人を超選ぶ。
今度のゲームマーケットで頒布しますので良ければ遊んで下さい。

日時:2016年5月5日(木) 10時から17時
会場:東京ビッグサイト(東京国際展示場) 西3,4ホール
http://gamemarket.jp/

取り置きもやっています。是非に。
https://alhara-systems.doorkeeper.jp/events/42740

んで、宣伝文だけだと心もとないので制作日記でも。
以下長文なのでお時間のある方向け。知らない単語はググろう。
完全に理屈から入っているので、テーマの話は後日です。

普段からボードゲームのシステムをほじほじ考えているのですが、
今作の渦巻くキャンペーンを作ろうとした
キッカケのメカニクスが3つあります。細かく言えば沢山あるけども
それらをくっつけたら面白いんじゃね的なひらめきでした。
メカニクス先行で作ったからテーマ設定にものすごい苦労した…

1つ目。ダッチオークションのメカニクスです。
ストーンエイジの文明カードの如く「残ったカードを左に詰める」方法。
この、競りが確定する度にカードを横にズラすの面倒くさかったんです。
一方で、競り値が数字がゆっくり小さくなって扱い易いなと。
競り値が依存しあうので相場安定するし、安いものが分かりやすい。
なのでどうにか左詰めをしないダッチオークションを作りたかったです。

ダッチオークションにおける競り値は
最低価格位置から距離が遠いほど高価値になります。距離が価値基準。
ならば、カードの方が近づくのとプレイヤーが前に進むの同じじゃん。
詳しい人には今更なんだけどこれが私には発見だったのです。
つまり、プレイヤーの進む距離こそが競りで支払った価値である解釈。
ならば分岐のない長い列があれば、前に進むだけで対象の価値が決まるな。
でも長すぎると遊びにくいから、適当にループでもさせるかーなノリ。
公平な手番順の決定と、先に進むデメリットがあれば機能するはずです。

2つ目。タイムトラックのメカニクスです。
別名テーベトラックって言うくらいテーベの東で印象深いあれです。
最近は東海道が代表的で「手番順は一番遅れているプレイヤーから」な方法。
これの凄いところは、手番数とその速さすら駆け引きの材料にしたところです。
普通、手番数が公平に時計回りに回るやつより、変数が1、2個増えますが
「いい効果のアクションは時間がかかる」という納得感があって扱い易い。
アクションポイント制より手番は早く回るしいいことづくめじゃないですか。
アクションの価値を点数ではなく次手番までの頻度で表現するという煌めき。

が、弱点はあるわけで。まず、アクションの価値を設定しにくい。
オリンポスみたいに強力なのは7コスト固定とか出来ればいいんですけど、
数値の微調整で死ねる。デザイナーのテストプレイで価値調整頑張るより、
ゲームから数字を削ってプレイヤー間で価値決定してもらう方が色々と好みだ。
なので、タイムトラックを進む距離は固定よりも、変動/任意な形式で。
自分のいる場所の位置エネルギーを、進む距離って運動エネルギーに変えよう。

もう一つの弱点。タイムトラックはトラックが無いとあかんのです。
マップやスコアとは別にトラックを設けようにも、小箱だと場所がない。
タイムトラックそのものを旅マップにしちゃった東海道は流石です。
大抵はスコア側をチップにするか、得点計算を最後に一気にやるかです。
チップは費用の問題で却下。マップをタイムトラックになぞらえるしか無い。
ちょうどグレンモアがループ状のタイルをめぐるから、この方式で。
ただしタイル順序のレベルデザインは好きくないのでインフレは別の表現で。

3つ目。ロンデルのメカニクスです。
ナビゲーターで有名なマックゲルツが取り憑かれたループシステム。
「アクション一覧トラックを時計回りに数マス進んでアクション選ぶ」な奴。
同作者の古代がオールタイムベストだと豪語してやまない私の好きな仕組み。
選んだアクションの位置に応じて次選べるアクションの選択肢が変わるので、
数手先でやりたいアクションを見越しながら現在を選ぶって感じの制限です。
次回アクション選択肢の構成が見えないアクションコストとして乗るわけで、
パッと見て簡単な仕組みなのに実は複雑な計算を求めていて、(・∀・)イイネ!!。
しかも、同じアクションを連続して打ちにくいので1本特化戦略がとれず、
2,3本くらいの戦略をミックスするプレイング幅を求めます。
ルールも数字も難しくないのに、戦略だけが難しくなる素敵メカニクスじゃん。
あと、ロンデル系ゲームは展開が早いみたいな話はありますが、
総枠が既に悩ましいので調整で個別アクションが簡単にされがちなだけかと。

弱点は、ロンデルって基本的に他人との絡みが考慮されてないんですよね。
発明者のゲルツ先生は地図作ったり相場があったりで絡みは強いが、
あくまでサブシステム。ロンデルでのアクション選択に他人の干渉はありません。
でもさ、干渉したい、邪魔したい、という私の好みから入っています。
ワーカープレイスメントみたく選択肢そのものを先取りで消すのは
次回アクション候補を弄るロンデルとは食い合わせが悪いですが、
人の行動次第で選びにくいアクションが出来ちゃうくらいなら良いか。
例えば、ロンデルのループ上にあるコマ位置でアクションが変容するとか…
あとは、ロンデルって基本的には固定マップなんですが、可変どうだろ?。
毎回異なるマップを巡ってリプレイ高そう。つきつめるとイスタンブールですが。

このあたりで、ダッチオークション、タイムトラック、ロンデルについて
上記のような私の脳内ではどれもループというキーワードに行き着いていました。
しかも、メリットとデメリットに相互補完があるっぽいぞ。
よし、合体だ!

というわけで、カードで作った可変ロンデルシステムの上を回りながら、
進む距離はタイムトラックで価値に変換して、
その価値を元手にダッチオークションを行うという基本システムが出来ました。
払いに応じて手番の頻度が異なり、コマが重なれば順序に紛れが挟まると。

試しに動かしてみたら思いのほかハマっていたので、これだ!と。
というわけでこの仕組みをゲームシステムの「骨格」としました。
あとはバランスの肉付けて、最後にテーマを被せて味付けるだけ。
長年考えていた話ですが、この2015年12月初旬でやっと光が…
実際、肉付け・味付けの段階では骨格は揺らぎませんでした。
肉付け、つまり詳細なメカニクス調整でだいぶずっこけたけれど。

あー、ここからも長かったんですが、
既にテキストが長いのであとは次回日記で。

追記:その2書きました。
nakarx.hatenablog.com