暗いところで待ち合わせ - 乙一

視力を無くしてしまい、静かに生きている女性と
警察に追われ、女性宅に忍び込んだ男との奇妙な同棲。

盲目女性が身を守るために、侵入者を知らない振りし、
でもやがて言葉の無い、音だけのやり取りを始める
このシチュエーションが静かで素敵だと思う。
声も交わして無い相手を信頼していく流れが良い。

盲目女性の苦悩、逃げざるを得なかった男の孤独、
この状況を生んだ一つの殺人事件とその結末。
読みやすい文章だし面白い。かなりお勧めの小説。