しあわせさがせ?

たらたら日記帳

夫婦茶碗 - 町田康

元ロッカーで芥川賞作家の作者が書く
退廃的で堕落に満ちている男の話が二編。


表題作の夫婦茶碗で、追い詰められた男が
妻や家族のためにメルヘン小説で一発あてようとして
あーだこーだ脳内がふやけるような妄想をしているのが、
滑稽で、でも気味悪いほど虚しい感じがお気に入りです。


もう一編、人間の屑で、放蕩男の全てへの逃げっぷりで
誰しも持っている人の弱さが出ちゃっていて切ない。
読んでみれば、独特の辛さが分かるかも。