しあわせさがせ?

たらたら日記帳

おはしのはなし

マナーじゃなくて人を見ようね、みたいな話。

小学校低学年ぐらいのころでしょうか。
まだマナーとかそういうところに頭が回らず
お箸の持ち方すら適当だったので怒られてた時期。

家でご飯たべてて、
弟に魚か何かを渡そうとして
お箸で持ったお魚を、直接お箸で取ってもらいました。

コラ!と激怒されました。
とりあえず皿に移してから食べ物をやり取りしろという指導。
両親同時に怒られたの、あれが最初で最後かもしんない。

今なら分かる。箸渡しはマナーどころかタブーですし。
なのでその時点ではよい躾だったかと思います。
そのへんの指摘には感謝しています。

で、マナーとか作法って他にどんなものがあるんだろうと
翌日小学校の図書館で調べてみるあたりが私っぽいですが、
握り箸やら刺し箸やら立て箸やら、まぁ色々出てきます。
なるほどねーとか思いながらちょっとずつ覚えました。

後日。また家での晩御飯。
親のお箸の使い方をみてたら、マナー破りをたくさん見つける。
お箸でお皿寄せてるんですけど。今、人参をお箸で刺したよね?
人をお箸で指しやがったし、汁の中を探るわ箸で書き込むわ。

というわけで子供心に親切心から、
親自身のお箸のマナーがいかに破られていて、
なのに先日箸渡しについてなぜ自分だけが怒られたのか、
納得の行く理由を尋ねてみました。嫌な子供ですねほんと。

「うるさい、静かにさっさとご飯を食べなさい」という回答でした。

まだそこで言い返すような性格ではなかったので、
なんでだろうと、箸の作法に優先順位とかがあるのかなと。
うちの家ではダメな作法といい作法がなぜ分かれているのか
しばらく不思議に思っていたうちに有耶無耶になっていきました。

最近その話をふと思い出していたんですが、
「他の人を不快にさせない、気持よく食べる心構え」が
マナーの目的であって、そこの説明がなかったから
理不尽に思ったんでしょうな。うん、子供の頃の俺の反応は正しい。

最低限のマナーさえあれば、あとは柔軟にマナー適用範囲を変更して
美味しくありがたくご飯をいただけるようにしましょうと言えば
素直に従ったのかも。

何故マナーとか作法なんて窮屈なものができたのか
背景までちゃんと説明して、目的へのコミットメント的なものが躾だねと。
タブーを指摘するだけでは、相手にうるさい思いをさせてしまうだけで、
納得が伴わないから身につかない、というように思いました。

目的の合意とるとか、わりと応用のきく話だとは思いますが、
さっき弁当食べるとき重ね箸で同じものを食べ続けたので、
肝心のお箸のマナーに関しては適当なまんまな大人になりました。

たまに作法とか検索すると、新しい発見があってオススメですよっと。