2006-01-10 軍師二人 - 司馬遼太郎 review 司馬遼太郎の短編集。時代は戦国から関が原あたり。 表題作、「軍師二人」が印象に残る。 真田幸村と後藤又兵衛といったら 戦国時代でも最強に近い軍略家なのに、 大坂方が指揮系統がグダグダなものだから 二人とも力を存分に発揮できないでいるという構図。 今の日本でもありうる情景なので、結末が悲しい。 「割って、城を」では、古田織部正の話。 戦国の茶人ならではの、機微と結果がユニーク。 全体的に女性が主役の話が多いので 色沙汰のくだりが耐えられる人なら、お勧めの短編集。