しあわせさがせ?

たらたら日記帳

ボードゲームの拡張セットについてウダウダ

なんか今日はボードゲームの拡張のことをずっと考えてました。

  1. ドミニオンなどの拡張やローカルルールについてのやりとり
  2. ボードゲームの拡張の性質

という2つのネタをグダグダ続けた長い記事になってしまいましたが。

きっかけは、エッセンのニュースを見て。
この時期、ドイツでボードゲームの大展示即売会があり
新作情報がわらわらと発表されるのです。
日本での、東京ゲームショウみたいなもんです。

TableGameIntheWorldってサイトの、シュピール11タグより、
http://www.tgiw.info/cat18/11-1/
ドミニオンストーンエイジカルカソンヌ・電力会社・
チケットトゥライド・カタン・ランカスター・ボーナンザ…

もちろん新作も沢山ありますが、人気ボードゲームの続編も
かなりの数があります。昔はカタンぐらいしかなかったのに。
それだけ売れていて人気が出てきたって良い証拠ですが、

ボードゲームの続編は難しい、っていうかつまらないの多い

な傾向がこれまであって(と私は感じていて)、
特にドミニオンの拡張は、期待よりも心配が多いなと。
以下、そのへんのツイートを転載します。自分togetterは恥ずい。
私以外のツイートは転載しにくいのでRe: として略してます。つか、長い。

  • ドミニオン新拡張は「異郷」ね。テーマは面白そうだけど食傷気味。ストーンエイジは5人対応が素直に嬉しいです。つか、他にも拡張ばっかだな / “シュピール’11新作情報:ハンス・イム・グリュック” http://t.co/n62Es9jO
  • ドミニオンの拡張は、全部基本カードつけて単体でも遊べるようにしてほしいなぁ。んで、過去のカードも再収録しつつ初期拡張は使用不可にするとか、MtGのブロック的なやつが欲しい。作者死ぬほどMtG好きなんだからそういう調整してくれんかなぁ。全拡張からシャッフルとかもう破綻してるよ
  • Re: 錬金術・繁栄・収穫祭は公式でも混ぜないので、あとはハウスルールでは?
  • 錬金術・収穫祭などの小拡張を外すのは推奨されてますし同意もされやすいですが、特定のカードを抜くなどの調整をしてほしいとき、ハウスルールだと限度があるように思いまして。残念カードのバランス調整は公式にお願いするしかと・・・
  • Re: そこはローカルとそれ以外ということで割り切るしか。どうなったって手番ゲーとかはありますし。
  • Re: そのあたりを自分で調整できるのがボードゲームのいいところ。わざわざ公式でやる必要は無いかと
  • 間が空きすぎてリプライを返しそびれた感が・・・ドミニオンなどのボードゲームでローカル・ハウスルールが乱立するのは否定的な立場です。麻雀は雀荘ごとにルールが違ってたりするけど私はあれ凄い戸惑うと思うの。だから楽しいって話も理解できますが、複数の公式レギュレーションあってもいいはず
  • いや、ローカルルールが沢山考えだされるほど色んな人に愛されてる良いゲームって解釈か。処理や複雑だったり固有効果が多いゲームだと、完成度が低いって見方と、ユーザが色々楽しむ余地があって開かれてるって見方もあるもんな。ゲームというよりその周辺(魔法円)まで巻き込む力があるって話。
  • ということは、ゲームを作るなら「拡張のためのデザイン」が必要なのか。もちろん拡張をさせないことで完結した良ゲームも多いけど、うっかり拡張して微妙になったボードゲームは沢山あるからなぁ。トレーディングカードのような拡張ありきのデザインって、ほとんど聞かない。他の方法論は無いのかな
  • ドミニオンの拡張はなんで失敗した感が漂うんだろう(偏見)ってところからブチブチ考えているので異論ありそうな話してるなぁ。ゲームデザイナーやパブリッシャーならまだしも、単なるボドゲオタの戯言なので影響力皆無なのは知ってるけど、自分のための思考実験なんで他の人はてきとーに流すが良いよ
  • 拡張といっても、マップ(環境)ごと変えちゃうやつじゃなくて、あくまで拡張前のルールとのシナジーがあるやつという方向で。基本ゲームを弄るって意味で、ローカルルールと拡張パックと公式レギュの変更に違いは感じてないです。
  • 将棋はローカルルールありえないし、麻雀はローカルルール花盛り、マジックザギャザリングは公式・非公式ともに複数のルールを用意。人生ゲームはマップごと公式ルールも変更。比較対象間違っている気がするけど、日本で流行ってきたボードゲームだけとってもバラバラだなぁ
  • Re: 大富豪とかもローカルルールが多いのでハンゲームのルールで統一してました
  • ああ、大富豪の例があったか。あれはローカルルールが酷いw。基本的に自分でルール作る=作った人が一番楽しいルール、なので他所のルールでやりたくないんだよなぁ。
  • Re: 国外から来たゲームを、自分達用に改造する力は凄い。日本麻雀なんて、中国麻雀の雰囲気だけとってきて、ルールの全く違う別のゲームだし。中国麻雀全然面白くねーし。
  • 日常的に色んなゲームに触れているので、ルールの魔改造わりとやりがちなんだけど、自己満を脱しきれなくてな。遊ぶにゃいいんだが、他のサークルに出向いたり競技化しようとするとコケる。日本国内だけでもある程度意思疎通ができる程度には統一されてる麻雀すげーよ。
  • トランプの大富豪はなんであんなにローカルルールがあるんだろうね。拡張のしやすさを考えるのはいいケースかもしんない。でも、もはや別ゲーなのが乱立してるので、協会とかつくって異端ルール認定してかないと収集つかないって例でもある
  • Re: ドミニオン複数の公式レギュレーションとは例えば?
  • 手っ取り早いのは、古いセットを制限にしつつバランス調整して新セットに再録するマジックザギャザリング方式で、制限されるカードやセットに凝りようがあるかと。あとは、王国カードをカタンのように手番ごとに1枚ずつ選ぶとか、非公式大会ではよく採用されてますし。
  • 手番の早いプレイヤーに手札や屋敷増量などの制限をかけるってのも聞きます。繁栄環境だと4山切れとか。ここまでくるとニッチですが、カードの種類を増やす以外でのルール調整が欲しいというのが本当のところです。
  • 他のゲームからのルール移植ばっかりやないけ
  • Re: MtGだと古いセットを制限するのは新しいのを売る為なのでアリ。ドミニオンで古いセットを制限するメリットは?王国カードの選び方って公式ルールってありましたっけ?
  • 王国の選び方は公式もランダマイザ頼みのはずです。古いセットがあると、新しいセットはその変化形になりがちで複雑化しやすいのと、強力なカードが固定化されるのが、デメリットと思います。MtGのように際限なく買って破産するのは避けたいですがw

だらだら続けましたけど、大体私の主張は3つぐらい。
「ローカルルール乱立するぐらいなら公式が仕切ってまとめてくれ」
ドミニオンは拡張を出すとき古いセットのルールをもっと変更するべき」
「続編で元ゲームの拡張出すのがそもそもバランス難しい」

ツイートにも書いてますけど、ローカルルールと拡張と公式ルール変更は
元ゲームをいじるという意味であまり違いはないと思います。
ローカルルールの多さが楽しさだ!ってのも分からんでもないですが、
大体は俺ルールの押し付け合いだし、競技性少ないので個人的には×。

で、なんでドミニオンは古いカードに調整を入れないのか、
というかそもそもゲームの拡張ってうまく行った試しが少ない?
やっぱり難しいのかなーと。

ならば、ボードゲームの拡張って
どういうのがいいのだろうって考え始めてきた(このへんから本題w)

時間軸を縦として、選択肢を横にするフローチャートを想像すると、
ゲームの拡張はざっくり2パターンに分類できるかと。

  • 縦の拡張:ゲームの「処理」を増減して、ゲームの構造を変える
  • 横の拡張:ゲームの「選択肢」を増減して、ゲームの多様性を増やす

横の拡張は、単純で効果的です。
可能性が増えれば増えるほど、異なるゲーム体験ができます。
特にカードやタイルに特有の効果があると、その入れ替えだけで
新しい戦略が求められるようになり、やり込み要素が増えます。
でも、流れは変わってないので飽きたらそれまでです。

縦の拡張は、複雑で挑戦的です。
既にあるゲームの手順そのものに手を入れてしまうので、
拡張が出るほど面白いとされるゲームの、醍醐味を壊しかねません。
しかも大抵は追加手順が発生するので、難しくなりがちです。
ですが、うまく回れば別の新作のようにゲームが変わります。

横の拡張例は、ドミニオンやディクジット、マジックザギャザリング等
カード追加タイプが代表的ですし、「僕の考えた最強の〇〇」が作り易い。
また、ボード(ルール)ごと変えるチケットトゥライドも、この類かと。
縦の拡張例は、カタンとかかしら。成功例かはさておき。
ルールや手順を変更するカードの追加、という縦横複合が主流かも。

ボードゲームの経験数なら100以上はやったつもりですが、
それでも、縦の拡張で面白かった試しがあんまりありません。
完成している奴に手を加えることの難しさを感じます。
1000種やっている人から見ればきっと成功例はあるんだろうけど、少ない。

かといって、安易に横の拡張ばかりやっていても
無理なく増やせる選択肢なんて限界ありますし、複雑化するだけ。
飽きるまでひたすら遊んだら、ゆっくりと廃れます。

ただし、縦の拡張は抜け穴が一つあって、
一部のシステムだけ抜き取って別の新作ゲームを作っちゃうこと。
ケイラスからワーカープレイスメント系のゲームがいくつ生まれたか。
あれも続編って見方は出来る。〇〇系で括られるだけで。

なので、私の拡張に対する結論は
「処理変更」系の拡張は、難しいから出さなくても良いです。
「選択肢追加」系の拡張は、3つぐらい出して飽きるまで遊ばせて下さい。
ただし、そこで稼いだ資金で、面白いエッセンスだけ抜き出して改良した、
「新作という看板を掲げた続編」を作って下さい、かな。

レースフォーザギャラクシーって、サンファン2だよね。という話。
いや作者違うんだけどさ。でも魂は受け継がれているよね。

もちろん、拡張や続編や類似作品ばかりでも飽きるので
「斬新な新システムを加えた新作」を待っているのは言うまでもない。
ハードル高いわね。でも頑張れ>クリエイター様

ここまで書いておいて、他にも拡張について考えた人おらんのかなと思ったら
有名所がごろごろ。やばい恥ずかしい。結論被ってないっぽいからいいけど。
一応すぐ見つかった分だけはURL貼っておきます。
他にも拡張に関する記事とかあったら追加するので教えてください。

新潟ボードゲーム倶楽部(NBGC)
http://nbgc.blog63.fc2.com/blog-entry-266.html
http://nbgc.blog63.fc2.com/blog-entry-193.html
週刊ボードゲーム通信(485号〜
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Yoyo/4569/syuukankakolog20092010.htm

ほんと、ボードゲームの拡張って難しいですねー。
って、ここから拡張しやすいボードゲームのデザインって
どういう構造だと良いんだろうって考えたかったけど、
もう面倒くさいぐらい長くなっちゃったので誰かパス。寝よ。