しあわせさがせ?

たらたら日記帳

魔女の一撃

腰がまた痛くなってしまいました。

過去二度くらいヘルニア性の腰痛を抱えていまして
寝ても覚めても痛いよぅってずっと泣いていたんですが、
だいたい似たような痛みがGW中あたりから。ふげぇ

歩くのもヨロヨロで完全におじいちゃんになっています。
整骨院に通ってどうにか矯正し続けているけど、
「これは酷いから毎日来なさい」「背骨が曲がるというより歪んでる」
というありがたいお言葉。つれーマジつれー。
毎日整骨院に通うってわりとお金も時間も馬鹿にならないし…
あそこの先生はゴッドハンド持ちから基本的に進言受け入れますけど。

ぎっくり腰のことをドイツ語では「魔女の一撃」って言うらしいです。
洒落ていてカッコイイなと思っているので積極的に使ってます。
つまりストライクウィッチーズですね(違

というわけで普段から、右腰〜右膝にかけてダメージがあって
数歩歩いた程度で膝がガクガク言い出してしゃがみ込む日々です。
一番困るのが、トイレの時。
男子用小便器で用を足す時、膝をガクガク動かす人になってしまい
「え、この人何をやってるの?」みたいな空気になるのが辛い。

で、腰痛の原因なんですが、GW中からじわじわ痛みだしたので
旅行カバンをぶら下げすぎだと勝手に思っていたんですよ。
ですが、ゴッドハンド先生曰く「違います。ストレス系ですね」

ストレスで腰痛なるんだwwwマジかwww
ストレスで内蔵が弱って、背骨とか体がゆがみだしたのが原因だと。
じゃあGWで受けたストレスってなんだという話だと、
ゲームマーケットに出展したことしか無いんじゃなかろうか。

豆腐メンタルな人が創作ゲームに手を出すと、腰痛で死ぬという例でした。
しばらくこんな感じダナ…

喧嘩読み

マニュアルを書くのは難しい。

ボードゲームのマニュアルを書く機会がたまにあるのですが
すごく難しいです。もうそれなりには慣れてるんですが、
人に渡して遊ばせると、本当に思いもよらない間違いをする。
太字で強調しても読み落とされたりするので、先回りせねば。
デジタルゲームと違って、マニュアルの日本語一つ間違えたら
ゲームが崩壊するとかザラだしな…ああ…

しかも、身内だと既にテストプレイをお願いしまくっているせいで
ルール初見の人にマニュアルをチェックしてもらう機会がもう無い。
誰でもいいわけじゃないしね。ゲームの原風景を想像できる方がいい。
そんな適正がある知人にはテストプレイをお願いした後だったりするし。

で、そういう人はたくさんいるっぽいので
マニュアルの外部チェックを請け負うという方がいます。

喧嘩読み - ガーデンゲームズ ボードゲーム工房
http://gardengames.blog40.fc2.com/blog-entry-252.html

大変お世話になったので紹介を。改めましてありがとうございました。

無料の経緯や理念はリンク先をご覧になって下さい。
以前もお世話になったことがあって、今度の新作が2回目です。
どちらもがっつりチェックをいれてくれて、とても読みやすくなりました。
正直もう直す所が見つからないにょろ…って状態だったので助かった。

どんなチェックをいれてくれてるかは、紹介してるサイトがあります。

喧嘩読みサービスについて - ハッピーゲームズBLOG
http://keikoku.blog.so-net.ne.jp/2014-10-17

だいたいこんな感じでした。
外部レビュー、ほんとありがてぇ…おかげで凄く良くなりました。

なお、マニュアルの入稿ははるか数週前に済んでいますので、
封入されているマニュアルは、喧嘩読み以前です。
ルールは間違っちゃいないけど、比べたら読みにくいです。
ゲムマ会場で新版マニュアルを一緒に配布します。ごめんなさい。

で、マニュアルを含めた新作のゲーム紹介はこちらです(宣伝)

UZUMAKU CAMPAIGN
http://alhara-systems.hatenablog.com/entry/about-uzumaku

マニュアルの出来が悪いことを、ゲームの出来が悪いとイコールされると
本当に死に切れないので、浮かぶ瀬があればいいなぁと。
喧嘩読みで受けた恩義はどこかで返さにゃなにゃー。
情けは人の為ならず…

追記なんですが、自分でレビューする時は下記がとっても参考に。
ルールライティング時のチェック項目 » The Game Gallery

プロ内対抗、第五回デレマス総選挙順位予想イベ

アイドルマスターシンデレラガールズでは
年に一回、アイドルに投票して人気を問う総選挙イベントがあります。

純粋な人気投票かと言えば単純にそれだけではなくて、
上位入賞者には声優がキャスティングされたり
その他の活躍の場が与えられたりするので悲喜こもごも。
その時の流行、ガチャ、イベントなどを加味した総合イベントであります。

ネットで順位予測している方々がいて、ああこれ楽しそうだと。

第5回シンデレラガールズ総選挙ドラフト生放送をするぞ!! なこと
http://ch.nicovideo.jp/aiueo/blomaga/ar1003350
第5回シンデレラガール総選挙ドラフト生放送をまとめたこと
http://ch.nicovideo.jp/aiueo/blomaga/ar1006346

いいね!楽しそう。
なので、身内でもやってみることにしました。ライラさんもー。
勢いで募集してみたところ、私が社長(ギルドマスター)の
北谷ルートビアプロ8名とゲスト1名(全員沖縄P)が参加してくれました。

ルールは基本的にパクリです。
・各プロデューサーはアイドルを一斉に1名ずつ獲得。重複禁止。
・第五回総選挙の順位ごとに、1位50pt、2位49pt、…50位1pt獲得。
・ボイス実装、各属性3位以内にはボーナス5pt
・前回や今回中間で入賞実績が無かったアイドルにもボーナス5pt
・51位以下のアイドルはマイナス5ptのペナルティ
これで総合得点を競います。

ネタ元に準ずるならばニコ生などでリアルタイム予想すべきですが、
流石に時間調整がなかなか難しいだろうという判断から
ドラフトとは名ばかりの、一斉入札を繰り返す方式にしました。

1,2巡目は被ったらポイントを消費して優先権獲得。以降繰り上がり。
3巡目以降は被ったら抽選、以降再指名です。
これを最低5巡やったのち、指名終了か続行を選びます。
細かいルールは以下なんですが、途中で変わっていったので参考程度に。
https://tyatan-rootbeer.doorkeeper.jp/events/43569

で、みんなで「上位入賞しそうなアイドルをせーので指名」ごっこです。
いやー超楽しかった。

では指名結果をご覧下さい。

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数字やアルファベットは調整結果ですので読み飛ばして可です。

RXさんの場合、
被るのが嫌で卯月・楓は避けて未央取りに行ったんですが、よしのんへ。
で、今回総選挙の台風の目となるしゅがはさん撮れてガッツポーズ。
あとは過去の実績を踏まえつつ、PaP視点で人気そうなアイドルを確保。
ラストでなつきち競り負けてライラさんに賭けざるを得ませんでしが、
被りを嫌ったチョイスとしてはかなりいい感じじゃないでしょうか。

同じ条件で指名しているはずだけど、性格出ていていいなこの表。
久しぶりにLINEのグループチャットのログが流れまくっていたですねー。
楽しいので他の人もやってみると良いと思うですねー。

あと、願わくば南条光とライラさんに清き一票をお願いしますねー。

後日追記:結果出ました。
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nryさんトップです。おめでとうございました!
私もいいとこ言ってた気がするけど、やっぱCool系外したのは失敗か…

UZUMAKU CAMPAIGNが出来るまで(その3)

渦巻くキャンペーンの制作話の続きです。

UZUMAKU CAMPAIGNが出来るまで(その2)
http://nakarx.hatenablog.com/entry/2016/04/23/170638

メカニクスの話に埋没しそうなので、別の話を。これで終わり。

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テスト版の写真ですので、実際はもうちょっと違ったりします。

テストプレイしていると、
60分超えだったり15分で終わったり想定と違うなーとか思いながら
友人知人を巻き込んで遊んでもらいました。
いつだって、未完成のよく分からないゲームを遊んでもらうのは怖い。
いや本人は面白いと思って作っているんですが、なにせ未完成。
社会人だと集まるだけでも一苦労のはずなのに、時間割いて頂き嬉しい。
特にサイコロ堂の常連さん方、本当にありがとうございました。

なので、意識は少しでも快適に遊んでもらう方向へ向きます。

ゲームの好みとしては、テキストがあるやつが苦手です。
特殊能力をテキスト表記するほど複雑なことは、覚えきれない。
特に手札等の秘匿情報でテキストがあったりすると
インストの時にものすごい四苦八苦する。疲れる苦い思い出が。

ですので、ほとんど文字を削りました。地名は流石に残したが。
アイコン表記にはするけど文字に起こしても大した量じゃない。
実際、説明書は準備で1ページ、ゲーム本体で1ページ、
合計2ページなのでA4用紙1枚裏表に収まっています。短い!
変なメカニクス突っ込んでいるので慣れは必要だけれど、
ルール全体量の短さは正義だと思うのです。
言うてドミニオンは好きだったりするので、まぁ指標の一つ。

カードプールも説明しやすいよう短く揃えました。
2種類のリソースが合計5つ必要です、それが5枚ずつあります。
どれもこれも、インストする機会が割りと多い私が
説明していてダレていくゲームへのカウンターをうち放ちたく。
もちろん底が浅くならないよう最新の注意は払いましたので、
30分以内で、濃いやりとりがするゲームが出来たと思います。

こうなるとコンポーネントを弄りたくなる。
格安なお風呂場のモザイクタイルを流用する予定でしたが、
木コマと木のポーンに。箱はもちろんアルハラサイズ。
チップは、数字の書いてないポーカーチップを探してきた。
原価率が8割超え…まぁ再版をする機会があれば量産効果で…
しくしく。

フレーバーの話。
陰陽師なんですが、イラスト担当から待ったがかかって
当時はあんまり理由にピンと来ないまま言われるがままにしたが
なるほど大統領選挙、楽しいじゃないですか。
ちょうどアメリカやフィリピン、ペルーで大統領選してて
臨場感あふれる感じがとてもいい。調べやすいし。

なので、遁甲盤とか吉方位とかどーんって捨てました。
陰陽師は下調べに一ヶ月以上かけていたんですが、
イラストはイラスト担当が書きやすいものが良いです。
半ベソかきながら、選挙人ってどういう仕組だろうと
ふんがふんが下調べやり直しを始めたのが、2月上旬。
あの、早い印刷所だともう締め切り終わってるんですが…

痩せました。

本当にきついのは、イラスト担当とカードデザイン担当ですが。
今回はサークル初の試みとして、サークル員3名で分担したのです。
・イラスト:Heinekenbass
・カードデザイン:AKR
・ルールデザイン、その他雑用:RX
イラストとカードデザインを分けました。基本的に別の作業ですし。
それぞれの持ち味を活かしてあーだこーだという思想。

PC環境も違うし、そもそも面と向かって作業しないから
時間がない時のどんでん返しに皆泣いた。私も泣いた。
まぁそもそもアルハラさんは全員集合したことが1回しかなく
DropboxとSkypeが生命線だったりする問題サークルですし。
沖縄と仙台と神奈川って離れすぎてやしませんかね…
なので、忙しい時は他所様より修羅場になりやすいのです。

でもまぁ、だいぶ粘って、色々と迷惑をかけて、完成です。
カードの入稿データでOKが出た時、へなへなになりました。

そこで油断して、締め切りが少し遅かったマニュアルが
分かりにくい表現がかなり残ってしまっているのが正直な所。
マニュアルは折り加工・箱詰め封入・シュリンクまで
まとめて依頼しているので、ギリギリの差し替えが出来ないのです。
これらを自分でやると、沖縄と東京の送料と配送時間で死ぬので
外注が紛れがないし結局安くなったりする。こういうとき弱いけど。
…たぶん、自宅で新しい説明書を印刷してゲムマで配布します。
封入版でも遊べるけど、読みにくいはずなので差し替えて下さい。
ウェブでは既に差し替え済みなのでそれで勘弁して頂けませんでしょうか。
ルールライティングは毎回本当に迷惑かけて申し訳ありません。

今回はルールの全てをRXが決めることができましたので
(今までは諸事情で決定権の無いルールが割りとあった)、
私、とっても満足のいくゲームが作れたと思います。やりきったぜ。

売れたり受け入れられたらなお嬉しいけど、既に楽しい気分に。
私の思索やら好みといった内面性とちゃんと対応しているので、
同人ゲームとは自分のやりたいものの表現だということを実感してます。
まぁ、初心者向けでは全く無いですね。あっはっは。
10人いたら7,8名ぐらいクソゲー言うかもだけど、2,3名には刺さる。
なにせ自分の楽しいが詰まっているから何を言われてもブレないです。
理屈もバッチリだ。あとは赤字がでなけりゃ最高(注:難しい)。

alhara-systems.hatenablog.com

いやー、そんな感じで。メカニクスの話を封じると書き終わりが早いな。
それではゲムマよろしくお願いします。

UZUMAKU CAMPAIGNが出来るまで(その2)

渦巻くキャンペーンの制作話の続きです。

UZUMAKU CAMPAIGNが出来るまで(その1)
http://nakarx.hatenablog.com/entry/2016/04/22/233706

ルールとか予約とかは上記からご覧ください。

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さて、前回までのゲームの骨格は出来ました。
あとは実際に遊んでプレイ感覚を探っていく段階です。
ここらへんから、テーマとメカニクスが相互作用を始めます。

テーマは、最初期は「ブログから収益を上げるゲーム」でした。
お店系なら良かったんですが客の奪い合いがしたかったのと、
ネガキャン・ステマといったワードがどうしても入れたくて。
が、どうにもカードの絵面が思い浮かばずボツに。
ここでネガキャンって単語が出ていたのが大きかったです。

もう一つの事情として、手元に10mm四方の色つきタイルが
赤・青・白・黒だけ大量に余っていて、こいつを有効活用したいなと。
前作を作った時に大量購入した余りです。やったー材料費浮くよー。
だが、その後タイルじゃなくて木製コマにしたくなり計画破綻。
上記4色なのは、色弱の方にも区別しやすい組み合わせだからです。
私の好きな色が緑なのに入っていないのは、赤があるせい。

というわけで、赤・青・白・黒の4色で絵面が想像しやすいモノ…
出てきたのが四聖獣でした。朱雀・青龍・白虎・玄武で4色対応。
おお、モンスターを召喚するなら書きやすそうだな。これだ!
そこから五行説や陰陽道を散々調べてゲームに当て込める。
色付きの護符を集めると四聖獣召喚。黄色で麒麟を加えたり。
木火土金水は、それぞれ守護星/惑星かな。木星から青龍を召喚。
陰陽だと日月が入るので7星。ロンデルの数には調度良い数字。
あとから天王・海王・冥王が追加発見される可変ロンデルの道もある。
円状になるなら、遁甲盤が中央にあるとカッコイイな。
逆に四大元素みたいな西洋思想は合わぬ。四柱推命やら方位学が良い。
四聖獣に東西南北が対応するので、鬼門や吉方位が当て込みやすい。
あ、ちらし寿司の具材って四聖獣+麒麟に対応していて、
全て合わせて宇宙を表現しているのか。食べ物はいいね是非入れたい。
というわけでしばらく五行陰陽説にとりつかれていました。
まぁ後から捨てる羽目になるんですが。

このテーマを受けて、ループ状になったマップを巡り、
距離を護符に変えて、四聖獣を召喚するゲームになりました。

4種のリソースを元手にカードを得る方法をまず考える。
召喚を簡単にするため、宝石の煌めき式セットコレクションを流用。
元より30分級の本格派ゲームが好きだったので
宝石の煌めきが常に基準にありました。あの簡単さを目指そう。
護符を特定数集めると召喚条件が整います。単純な先取りですが
タイムトラックがあるので手番順で駆け引きが生まれて良し。
一時、取得カードからも資源がでる拡大再生産要素もあったけど、
これは勝ってる人が勝つ仕組みだからしばらく後に却下しました。

このままだと目の前のカードを効率よく取った人が勝ちなので、
長期投資とのジレンマも打ち込まないとジレンマの深みが出ない。
そこは変動相場制かな。召喚コストをゲーム進行に連動させよう。
遁甲盤で今後安くなる資源を指示して計画性を持たせてみたり。

しかし逆転要素が無い。この段階のテストプレイは
「その場の最大効率で動いた頭のいい人が勝つ」ゲームでした。
それはそれでいいんだが、テストの点を向上させることより
相手に勝つことを優先させるのが個人的なゲームの好みです。
人の動きを見ないでも勝ちそうなゲームは自作ではしたくないなぁ。
なので、変動する召喚コストを人の手でいじれるようにしました。
要は勝ってる奴の足は負けてる奴らで引っ張ってくださいね、です。
レートを弄ると自分以外の他の人も得をするジレンマも含められた。

いや、足りんな。というか人を殴れないなんて寂しすぎる。
もう完全に個人の趣味なんですが、直接人を殴るアクション入れました。
ここでネガティブキャンペーンって入れたかったワード使えた!
キングメーカー問題は誤魔化すゲーム設計がトレンドなんですが、
「てめぇぶん殴ってやる。おめぇは仕事しろゴルァ」を肯定してみる。
これ大好きなんだけど、システム古臭いし好みが超分かれる…
いやまぁ同人ですしマス戦略より己の煌めきを貫こう。殴る感触大事。
ワーカープレイスメントでの先取りしておいてあげくに
私は妨害してないよアピールのほうが性格悪いすらある(言い過ぎ)

なので、レートを恣意的に弄った上に、プレイヤーに妨害出すという
ケンカ上等バトルマニアデザイン。絶対初心者向きじゃねぇ…
この方向、グダグダ殴りあってゲームが収束しないやつが多いんですが
妨害されてもパラメーターを減らさず機会損失のやりとりに収めたので、
ゲームの進行自体は戻ったりしません。時間がたつほど収束します。
殴り合いをやり過ぎてると第三者がしれっと勝ちます。これぞマルチ。
出た釘は皆で叩いで勝手にバランスを取れ。プレイヤーを信じてお任せ。
まぁ、そもそもロンデルのおかげで連続で殴るアクション選べないけど。

あと、妨害は最初は辛いし避けづらいと思うはずなんですが、
印象よりダメージは無いはず。デカい猫騙しの打ち合いなとこある。
妨害くらいっぱなしの人が負けるかといえばそうでもないにゃ。
あと、妨害ルールナシでも機能する調整頑張ったんだけど
そっちはオプションで、通常は妨害アリにしたから無駄だったかも。

逆転要素で検討にあがったのが負のフィードバック。
ドミニオンで勝利点カード買いすぎると足が鈍くなるあれです。
あれで勝ってる人ほどマイナス補正が入るので僅差にしやすいし、
強さと勝利点変換の2択ジレンマが好きなので入れたかったけど、
もう一つの逆転要素、相場システムと食合せが悪くて諦めました。
システムがゲーム進行状況によって与えるプラスマイナス作用は
固定値だから意味があって、恣意的に価値が変わると無効化しやすい。
相場によるインフレ一本に絞ったほうがゴチャつかずにいいかなぁ。

相場システムの話を続けると、一つ発明っぽいことがあったです。
ゲーム終了時に残った枚数で獲得資産のレートが上がるってやつ。
浮動票システムって名前で実装されていますが、あれお気に入りです。
ゲームの終了条件が、4種のカードのうち1つの枯渇なので
人気が低い残り3種のレートが終了時にプラス補正されるわけです。
つまり、レアなカードほど高い。これって相場っぽい動きだ。
本来はカードが獲得される度にレート表いじっていたんですが、
手番にやることが増えて動かし忘れ多発。これじゃいかんと思いコレに。
やったー、手番ごとの相場変動を自動化できたよー。
なので、誰がどの種類のカードを狙っているのか知っていないと
獲得枚数で勝てても価値比較で負けることすらある。相場は水物…

ここらへんで答えを出さないと行けない案件がありました。
プレイヤーごとの秘匿情報です。どの程度設けるべきか…
全部点数が公開だとまた計算力がモノを言ってしまうので、
組み合わせ計算のどこかで予測不能地点が無いと重くなる。
あと、現在のトップが分かっていてそれが絶望的な点差だと
どうしても消化試合感が出てしまうので、最後まで善戦させるには
最終点差を計算しずらくするか、現在の点数を隠すのどちらかです。
コンコルディアなんかは前者なんですが見通し悪すぎてあかんので、
点数を隠すか。ただ、隠しすぎるとトップ目が分からないから、
さっき導入したトップを叩く方式と食合せが超悪い。困った。

なので解決策は「微妙に推測できる程度の秘匿」という力技に。
辿り着いたのが、裏面のカード1枚を配ってゲーム終了時に公開。
これは全4枚で簡単な構成なので、レートや動きで予測可能です。
といっても確定は出せず、ほぼ○○っぽいけどブラフかも…
というような心理戦をも楽しむことが出来ました。
気にしないことも可能だけど、分かる人にはカードが透ける!
これ以上裏が多いと読めないので、ここはさじ加減の勝負でした。
ただしこれでもトップが誰だか確定は出来ないので、
「俺がトップじゃないのになんで殴るんだよ」問題は少し残る。
たぶん1位だけ狙うマリオカートのトゲ甲羅以外の妨害は全て、
デザイン的にスマートではないんだけど、揉めるのも面白いよ(ぉ

あとは、ロンデルでの懸案だった他コマとの絡み。
これは普通にコマが重なったら資源に移動がある、ぐらいで解決。
ただし量が減るような現象はゲームを収束させたいから却下で、
本人には影響ないけど行動次第で他人だけが得をする状況が良い。
そのあたりから、コマを踏んだら相手にボーナス、となる。
タイムトラックによる手番順先行もあるのでもう充分な絡みが。
というかこれ以上いじるとテンポ落とすから加減した。いい感じ。
あと、タイムトラックの性質上、沢山動いたプレイヤーが暇という
独特の問題があって最初は自己責任じゃんって済ませてました。
が、踏んでくれると資源を選ぶ余地があるという要素にしたので
思ったよりも割り込みが発生して感覚としては待ちは少ないはず。

タイムトラックで移動数がそのまま価値に置き換わる場合、
進む距離の質が常に同等になってしまう問題がありました。
7マス進んで資源+7貰うのと、1マス資源+1を7回行うの、同じです。
なので好きな資源を細かく刻んで取ればいいってなるので
大量に進んでも目立った効果はありません。普通は強くなる調整のはず。
いやでも、ここでさっきのコマ踏みが生きました。
踏まれると好きな資源を貰える、というのがデカ目のボーナスなので
何も考えずに踏んでいると、踏まれた人が結局勝ちます。
このゲームってロンデル数以上の資源はそれでしか取れないので、
勝つためには他の人に踏んでもらう位置取り、が超重要です。
タイムトラックのおかげで近くに他プレイヤーがいるので、
細かく刻んで進む→他プレイヤーが踏まれて得をする、です。
なので大きいアクションを強くではなく、小さいのを弱くしました。
もちろん空いているマスで刻めばその心配は無いんですが、
踏んでもらうためには大きく進むしかありません。
ただし、ときには相手を踏まねば取れないカードがあります。
メカニクスの組み合わせによる妙がうまくハマりました。

入れてくて断念したのが1つあって、ロンデルのマス数が可変なやつ。
マスの組み合わせはゲームごとに可変なんだけど、総数を変えたかった。
ゲーム中にロンデルのマスが増えたら、計算が狂って面白そう。
しかも今回のゲームだと移動距離がそのまま価値になるので、
回転が長くなり資源量のインフレーションが発生するのです。
でもさ、マスとなるカードをゲーム途中にこそこそ増やすのって
ちょっと見た目が悪くなりがちなので、外してしまいました。
増えるタイミングも難しいな。このゲームラウンドの概念がないから
スムーズにいれこむ方法ちょっと考えつかなかった。好きだけど。

こういう感じで計算づくだよーみたいな説明はするするできるけど
特にこの記事その2は、テストプレイしながら必死でたどり着いた話。
システムの骨格は信用していたけど、動かさないと詳細が分からないなぁ。
その都度試しに入れてみて、テストプレイヤーをがっかりさせてばかり。
本当に申し訳ない…

メカニクスの話に寄ってしまいましたが、
ゲームの肉付けはこのへんで。あとはフレーバーとイラストの話へ。
たぶん続く。

追記:続いた。
nakarx.hatenablog.com

UZUMAKU CAMPAIGNが出来るまで(その1)

宣伝とかデザイナーズノート的なお話。その1。

UZUMAKU CAMPAIGN
3~4名、20~30分、10歳以上
http://alhara-systems.hatenablog.com/entry/about-uzumaku

新作、渦巻くキャンペーンと読みます。またカードゲーム作りました。
大統領を目指して、陰謀渦巻く各地をぐるぐる巡るゲームです。
個人的には会心の出来だと思っております。ただし人を超選ぶ。
今度のゲームマーケットで頒布しますので良ければ遊んで下さい。

日時:2016年5月5日(木) 10時から17時
会場:東京ビッグサイト(東京国際展示場) 西3,4ホール
http://gamemarket.jp/

取り置きもやっています。是非に。
https://alhara-systems.doorkeeper.jp/events/42740

んで、宣伝文だけだと心もとないので制作日記でも。
以下長文なのでお時間のある方向け。知らない単語はググろう。
完全に理屈から入っているので、テーマの話は後日です。

普段からボードゲームのシステムをほじほじ考えているのですが、
今作の渦巻くキャンペーンを作ろうとした
キッカケのメカニクスが3つあります。細かく言えば沢山あるけども
それらをくっつけたら面白いんじゃね的なひらめきでした。
メカニクス先行で作ったからテーマ設定にものすごい苦労した…

1つ目。ダッチオークションのメカニクスです。
ストーンエイジの文明カードの如く「残ったカードを左に詰める」方法。
この、競りが確定する度にカードを横にズラすの面倒くさかったんです。
一方で、競り値が数字がゆっくり小さくなって扱い易いなと。
競り値が依存しあうので相場安定するし、安いものが分かりやすい。
なのでどうにか左詰めをしないダッチオークションを作りたかったです。

ダッチオークションにおける競り値は
最低価格位置から距離が遠いほど高価値になります。距離が価値基準。
ならば、カードの方が近づくのとプレイヤーが前に進むの同じじゃん。
詳しい人には今更なんだけどこれが私には発見だったのです。
つまり、プレイヤーの進む距離こそが競りで支払った価値である解釈。
ならば分岐のない長い列があれば、前に進むだけで対象の価値が決まるな。
でも長すぎると遊びにくいから、適当にループでもさせるかーなノリ。
公平な手番順の決定と、先に進むデメリットがあれば機能するはずです。

2つ目。タイムトラックのメカニクスです。
別名テーベトラックって言うくらいテーベの東で印象深いあれです。
最近は東海道が代表的で「手番順は一番遅れているプレイヤーから」な方法。
これの凄いところは、手番数とその速さすら駆け引きの材料にしたところです。
普通、手番数が公平に時計回りに回るやつより、変数が1、2個増えますが
「いい効果のアクションは時間がかかる」という納得感があって扱い易い。
アクションポイント制より手番は早く回るしいいことづくめじゃないですか。
アクションの価値を点数ではなく次手番までの頻度で表現するという煌めき。

が、弱点はあるわけで。まず、アクションの価値を設定しにくい。
オリンポスみたいに強力なのは7コスト固定とか出来ればいいんですけど、
数値の微調整で死ねる。デザイナーのテストプレイで価値調整頑張るより、
ゲームから数字を削ってプレイヤー間で価値決定してもらう方が色々と好みだ。
なので、タイムトラックを進む距離は固定よりも、変動/任意な形式で。
自分のいる場所の位置エネルギーを、進む距離って運動エネルギーに変えよう。

もう一つの弱点。タイムトラックはトラックが無いとあかんのです。
マップやスコアとは別にトラックを設けようにも、小箱だと場所がない。
タイムトラックそのものを旅マップにしちゃった東海道は流石です。
大抵はスコア側をチップにするか、得点計算を最後に一気にやるかです。
チップは費用の問題で却下。マップをタイムトラックになぞらえるしか無い。
ちょうどグレンモアがループ状のタイルをめぐるから、この方式で。
ただしタイル順序のレベルデザインは好きくないのでインフレは別の表現で。

3つ目。ロンデルのメカニクスです。
ナビゲーターで有名なマックゲルツが取り憑かれたループシステム。
「アクション一覧トラックを時計回りに数マス進んでアクション選ぶ」な奴。
同作者の古代がオールタイムベストだと豪語してやまない私の好きな仕組み。
選んだアクションの位置に応じて次選べるアクションの選択肢が変わるので、
数手先でやりたいアクションを見越しながら現在を選ぶって感じの制限です。
次回アクション選択肢の構成が見えないアクションコストとして乗るわけで、
パッと見て簡単な仕組みなのに実は複雑な計算を求めていて、(・∀・)イイネ!!。
しかも、同じアクションを連続して打ちにくいので1本特化戦略がとれず、
2,3本くらいの戦略をミックスするプレイング幅を求めます。
ルールも数字も難しくないのに、戦略だけが難しくなる素敵メカニクスじゃん。
あと、ロンデル系ゲームは展開が早いみたいな話はありますが、
総枠が既に悩ましいので調整で個別アクションが簡単にされがちなだけかと。

弱点は、ロンデルって基本的に他人との絡みが考慮されてないんですよね。
発明者のゲルツ先生は地図作ったり相場があったりで絡みは強いが、
あくまでサブシステム。ロンデルでのアクション選択に他人の干渉はありません。
でもさ、干渉したい、邪魔したい、という私の好みから入っています。
ワーカープレイスメントみたく選択肢そのものを先取りで消すのは
次回アクション候補を弄るロンデルとは食い合わせが悪いですが、
人の行動次第で選びにくいアクションが出来ちゃうくらいなら良いか。
例えば、ロンデルのループ上にあるコマ位置でアクションが変容するとか…
あとは、ロンデルって基本的には固定マップなんですが、可変どうだろ?。
毎回異なるマップを巡ってリプレイ高そう。つきつめるとイスタンブールですが。

このあたりで、ダッチオークション、タイムトラック、ロンデルについて
上記のような私の脳内ではどれもループというキーワードに行き着いていました。
しかも、メリットとデメリットに相互補完があるっぽいぞ。
よし、合体だ!

というわけで、カードで作った可変ロンデルシステムの上を回りながら、
進む距離はタイムトラックで価値に変換して、
その価値を元手にダッチオークションを行うという基本システムが出来ました。
払いに応じて手番の頻度が異なり、コマが重なれば順序に紛れが挟まると。

試しに動かしてみたら思いのほかハマっていたので、これだ!と。
というわけでこの仕組みをゲームシステムの「骨格」としました。
あとはバランスの肉付けて、最後にテーマを被せて味付けるだけ。
長年考えていた話ですが、この2015年12月初旬でやっと光が…
実際、肉付け・味付けの段階では骨格は揺らぎませんでした。
肉付け、つまり詳細なメカニクス調整でだいぶずっこけたけれど。

あー、ここからも長かったんですが、
既にテキストが長いのであとは次回日記で。

追記:その2書きました。
nakarx.hatenablog.com

たにくしょくぶつ

実家の親、昔からベランダで
観葉植物らしきものを育てる趣味があったのですが、
近年は多肉植物にご執心のようです。

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一鉢、もらいました。
2ヶ月くらい前に貰っていたんですが、枯らさずに
ちゃんと土に根付いたので、手入れがてら追加したって感じです。
サボテンのたぐいですら枯らしてばっかりだったからな…

緑が家の中でワンポイントであるの、なんかいい感じです。